2007年04月一覧

LIVE at HIROSIMA

広島は母の故郷でもあり私にとっては縁の深いところである。
何年ぶりだろう‥リハーサルまで少し時間があったので
とことこ歩いて今夜の会場「J’s Bar」に着くと
香真良くんはすでに到着、東京からの旅だった。
元気そうな顔を見て安心。
オーナーのkanpachi さんにご挨拶をしリハにとりかかる。
本番はこちらの様子を見ながら音を臨機応変に対応してもらい
kanpachiさんに感謝。
15年ぶりにお会いするミニバンドのお二人も
お忙しい中早めに来てくれて一緒に歌う予定の
「夏休み」を合わせた。
私にはキーが高いのでリードボーカルはkanpachi さん。
緊張したと仰有っていたが味のある歌声で聞かせてくれた。
田辺さん、井口さん
「もう長いことやっとらんのやけん〜」
などと言いながら‥とんでもない
当時と変わらないベースの音、
リードギターのフレーズは懐かしくつい頬がゆるんでしまう。
本番はあっと言う間にやってきて大きく深呼吸をして
ステージに立った。
香真良くんのギターを耳と心で感じながら歌えるのは幸せだ。
ライブ終了後はミニバンドのお二人を交え地元の方
遠方から来て下さった方達と話し飲み
楽しい時間が過ぎて行くのを惜しみながら
このままずっと続くかのようにとぎれることなく
そして、同じことを何度も確認するように話した。

もう一つのサプライズ
「春の風が吹いていたら」の作者である
伊庭啓子さん、まさか来て下さるとは思いも寄らず、
当日もお忙しい中、足を運んで下さったこと
本当に驚き、嬉しかった。
家庭の主婦として良きお母様として頑張っておられるとのとこ。
一度もお会いする機会もなくこのまま過ぎてしまうのか
と思いつつ、今回広島に行くチャンスに恵まれ
実現したらいいなとかすかな期待を抱いていた。
強く願えば叶うのだと子供みたいにはしゃいでしまった。
その日は体調が悪く1部を聴いてお帰りになられた。
ゆっくりお話は出来なかったが
お目にかかれ、これ以上何を望むことがあろうか。
そんな伊庭さんから素敵なプレゼントを頂戴した。
手渡された白い封筒の中には
綺麗な和紙の便箋に手書きで書かれた
「春の風が吹いていたら」の元の詩が入っていた。
この歌の詩のように優しい文字で
「春の風が吹く時に」と‥。

待っている時間は長く、過ぎてしまうのはなんと早いことか。
ゆうべの心地よい余韻と共に目覚めたが喉がいがらっぽい。
大きな声でしゃべった報いだ。大いに反省しうがいと
のど飴で喉を潤す。
大阪までは地声でしゃべらないように気をつけよう。

近頃はお悔やみの席でしか会うことがなくなった
いとこ達とも会えたし
「ふみちゃん」というお薦めのお好み焼き屋さんで
野菜たっぷりの「広島風お好み焼き」を食し大満足。
広島駅へ向かうタクシーの中からは市電と遭遇。
町中を流れるように走る姿は人々が生き生きと
暮らしている様子がうかがえ大好きな光景だ。
旧式の市電も発見し嬉しかった。
鉄道マニアの香真良くんも喜んでいた。

子供達がまだ幼い頃、原爆ドームへ行く旅を計画していたが
都合で中止になりそのままになっていたことを思い出し
そんな話しをしていたら新幹線に乗るまでまだ時間もあるし
行ってみようと言うことになった。
タクシーを降りて一歩足を踏み入れた途端
涙が溢れ出た。
慰霊碑に手を合わせ目を閉じた。
止めようのない涙、コントロール不可能。
ドームをぐるっと廻ってタクシーに戻り駅に向かった。
大阪へ向かう新幹線の中で
いつか必ず資料館にも行こうと心に決めた。
ありがとう広島!
またいつかきっと♪


まる六 in OKAYAMA

桜の開花便りを気にしながら新幹線で岡山に向かった。
「まる六」久し振りの地方でのライブ
山陽新聞の皆さんに温かく迎えていただく。
休憩なし、アンコールも入れて20曲。
本番数日前までに「選曲、曲順」は六文銭当時と変わらず
恒平ちゃんが決めて、問題なければ決定
まる六は合議制。
サウンドチェックが始まる。
当たり前の事だが毎回違う環境の中で、
ベストパフォーマンスが出来るよう
小室さんが中心になり最新の注意を払いながら薦めていく。
(私は黙ってついて行くだけである)
お二人のギターの音のチェックから始まり
ボーカルも交えてという順序。
ミキサーの方とコミュニケーションをとりながら
微調整をしていく。
さすが小室さんとしか言いようがないやりとりだ。
ご存知のようにまる六は生の音へのこだわりがあり
3人の立ち位置もお互いのギターの生音が聞こえるように
考えてのことだ。
故にモニターからの返しがなくても
(会場の環境にもよるが)成立する。
正確に言うと、私の場合二人のギターの音が聞こえて
こないと不安なのだ。逆に言うとそれがあれば安心して歌える。
毎回、次への課題をもらいながら歌っていくのだが
目指すところは限りなく遠い。

2007年3月30日(金)
「まるで六文銭のように」Live in OKAYAMA
山陽新聞社 さん太ホールにて

1  夏・二人で
2  私はスパイ
3  インドの街を象に乗って
4  ゲンシバクダンの歌
5  面影橋から
6  私は月には行かないだろう
7  きみは誰かな
8  引き潮
9  ただあたたかくカラッポに
10 無題
11 ホワンポウエルの街(おけいソロ)
12 地下書店(恒平ちゃんソロ)
13 What a Wonderful World(小室さんソロ)
14 雨が空から降れば
15 雨の言葉
16 雨が降りそうだな
17 はじまりはじまる
18 石と死者
19 街と飛行船
encore
20 サーカス

アンコールをいただき
岡山の皆さんと約2時間、会場に流れる空気は
なんとも言えず温かく優しかった。
ここからは楽屋話し
いつもPAの方、照明さん舞台監督の方に
曲目をお渡しするのだが、たまたま私が鉛筆で書いたもの
しかも、書き直しやら何やらで見づらいものをお渡ししてしまい
「ホワンポウエルの街」が「ポアンポエルの強さ」という
タイトルになっていた。間違われたのはこちらの責任でもあり、その事を言いたいのではなく
ポアンポエルという言葉からどんどんイメージが膨らみ
恒平ちゃんから「ポエルくん」という架空の人物が
想定されたのだ。その発想こそが及川ワールドなのだと
身近に居る人間としてお伝えしたかった。
さてご本人は憶えているだろうか。