OK’s SQUARE 10th〜Smile Again〜

去年12月、実はもっと前から頭の中にあった今回の企画。
10回目の「OK’s SQUARE」は区切りになるように
いつもと違うことをしたかった。
再び歌い出してからたかだか10年。
しかもソロではまだ6年目、新人もいいところ。
大それたこと考えてるのかな、と思いつつ
頭の中はそのことで一杯になりまっしぐら。
知らぬが仏??

仲間からのエールが後押ししてくれたこともあって
年が明けて柳田ヒロさんに
お力をお借りしたいとご相談したらなんと「いいよ」と
即答してくださった。
バンドのメンバーについてはヒロさんに一任し返事を待つことにしたが
その後今までの価値観を一変させてしまった
あの東日本大震災が私たちを襲いあまりの出来事に立ちすくんでしまった。
それでも、いや だからこそいつか実現できるよう願っていた。
ヒロさんから、鈴木茂、小原礼、林立夫(敬称略)で「決まったよ」と
連絡をもらった。
驚いた、私が頭の中で描いていたメンバーのお名前がそのまま
メールに書いてあったからだ。
どんなお名前が上がるか楽しみにしていたが
どんぴしゃとは。
こんなことあるんだなあ。
夢みたい。
しかも組織も後援もスポンサーもない、ないない尽くしの
OK’s SQUAREであることもご説明した上で
皆さん快諾して下さったとか。
私はその太っ腹な心意気に深謝した。

1回目のリハーサル、緊張しない訳ないのだが
ヒロさん以外お会いするのは本当に久しぶりで・・
わくわくドキドキのご挨拶だった。
リハーサルが始まり流れるような音と共に
心地よい緊張感に包まれすべての不安はどこかに飛んで行った。
ヒャッホーな気分。
最高だ。

歌と歌の間の数小節のフレーズに
大切なことが埋まっているような気がした。
歌い手とのやりとりがそこに集約されているのだろうか。
私にはたくさんの経験もなく、わからないけど
なにか目に見えない言葉に反応していくのだ。
六文銭 ’09での場とは違うように見えるけど
同じなのだと確信する。
歌に寄り添って下さる音は本当に心地よい。
2回のリハーサルと本番でどんどん変わって行く。
そこがたまらなく楽しい。

本番で鈴木茂さんがMCでお話ししていたが
それぞれの長い歴史の中でこの4人で演奏するのは初めてと聞き
驚きだった。
個々の経歴から沢山のライブを同じステージで
楽しんで来られたに違いないと思いこんでいた。
そんな事もあって楽屋は酒場と化した。
そこに常やんも参加しているので
次から次へと70年代当時の話しに花が咲き
狭い楽屋は熱気ムンムン。
少年のように目がキラキラ頬も紅潮し
きっとムカシもこんな感じだったんだろうなと。
こういう場に遭遇すると
男子ってなんかうらやましいと思う。

横でハイビジョンカメラに(当日ビデオカメラが入ったので)
なんとか太刀打ちできるよう
一人鏡と奮闘していた私もお化粧に集中出来ない有様で
お正月の福笑いみたいになってしまった。
そんな雰囲気のまま本番になだれ込み
楽しくない訳がない。
私のテンションが相当上がっていたのは
ご承知の通り。
アンコール2曲を歌い本番をすべて終え袖に引っ込んだ途端
全身から力が抜けるのがわかった。
軽い目眩を覚えた。
アンコールの拍手を遠くで聴いていたような気がする。

あらためて
あの日来て下さった皆さまに
心よりお礼を申し上げます。
そして素晴らしい演奏をして下さった
柳田ヒロさん、鈴木茂さん、小原礼さん、林立夫さん
常富喜雄さん、古橋一晃さん
本当にありがとうございました。
そして、3人のかけがえのない仲間と
音響、撮影の皆さま、マンダラのスタッフの皆さま
お疲れさまでした、そしてありがとうございました。
ここで得た何か、はっきりとこれとは言えないのですが
確かに感じたことがあり、それを心に歌っていきたいと思います。

追記
今年1月突然逝ってしまったYさんへ
約束どおりライブ実現し
新曲「いつかね〜Smile Again〜」も出来ました。
いつかは もういちど どこかで あえるよね。

おけい